クライアントらしい暮らしが実感できる、未来に受け継がれる「いい家」づくりを。

受け継がれる家と想い。 EIIE 下田 賢一

いい家づくりへのプレッシャー×20年、それは楽しみでもあった。

もともと「仕事」を託されたら、やりとげないと気がすまない性格で、 人の家ともなれば「家族の暮らし」そのものを託されるのだから、意気込みと同時に責任も重く感じてしまう。 それに負けじと「家づくり」に向かうには、もてる力を総動員し、それ以上のことにも応えていかなくてはなりません。 クライアントの想いをカタチにして応える、という仕事を続けて20年間。それはもう大変なプレッシャーでしたが… 
でも、それがまた楽しい! 行く先々でいろんなモノゴトに出会うのです。いろんな個性の人、さまざまな価値観、そして「想い」…。 数多くのクライアントとともに家づくりに費やしてきた日々は、そのどれもをよく覚えていますし、 愛してやまないものです。やはりこの「家づくり」という仕事が、根っから好きなんでしょうね。

クライアントの要望は答えではなく要素。それを受け止め、家を描く。

クライアントの要望。それは絶対的なミッションのようですが、それを鵜呑みにしてはいけないと思っています。 いつしか「こんなものか」とそれ以上の価値を見出せなくなってしまった時、その思いを背負うのはクライアント自身なのだから。
私たちは住宅というものの実例や住まい方の可能性について多くの知識を吸収し、カタチとして表現してきました。 より「クライアントらしい良い暮らし」が実感できる家であるよう、信念をもってそれを提案しています。 それは設計者の一方的な論理の押し付けではなく、「いい家づくり」に携わるものにとってのマナーであり責任であると、思うのです。

家づくりを通じて私が追い求めるもの。

街中で顔を上げ、まわりを見回してみてください。モダンなビルディングの足元に築50年も経ったかという古びた民家がひしめき合い、 道路の反対側には神社とコンビニが肩を並べるといった風景があるかもしれません。
それらはすべて人の想いの必然から生まれてきたモノです。不要なモノは何一つ存在せず、その集まりが繋がりあっている。
家の中は、さらにその縮図。手を広げれば届いてしまうほど縮小された世界。やはり人の想いが空間を仕切り、 モノを置き、こう使うのだという必然がカタチに現われています。
EIIEが創る家、そのどれもがクライアントの想いをいっぱいに受け継ぎ、この先の未来に色褪せることなく、 色褪せても美しく、この世界に在り続けることができれば、設計者としてそれ以上の喜びはありません。